出面とは?読み方と人工の数え方、日報から労務費になるまでの流れ
出面とは?――「誰が・いつ・何時間」現場に出たかの記録
出面(でづら)とは、建設現場で、どの作業員がいつ現場に出て、何時から何時まで働いたかという出役の記録です。「でめん」と読む会社もあります。日々の出面を作業員ごとに並べた表は「出面表」「出面帳」などと呼ばれ、日報に書き込む会社も、別の帳面で持つ会社もあります。
出面は、現場の人の動きをそのまま残した実績です。これに対して、明日以降に誰をどの現場へ入れるかを決めた予定が番割です(番割とは)。予定と実績を突き合わせると、段取りどおりに人が動けたかが分かります。
出面と人工(にんく)
出面を数えるときによく使う単位が**人工(にんく)**です。1 人が 1 日働く作業量を 1 人工とし、「3 人が 2 日入ったので 6 人工」のように数えます。半日なら 0.5 人工として数える会社もあります。
出面が使われる場面
- 自社の労務費 … 自社社員の出面に労務単価を掛けたものが、その工事の労務費になります
- 協力会社への支払 … 時間や人工の単位で協力会社に来てもらう「常用(じょうよう)」では、出面が請求・支払の根拠になります
- 勤怠との突き合わせ … 現場の出面と、勤怠の出退勤の記録が合っているかを確かめます
出面が月末にまとめて書かれたり、現場ごとに別の紙で持たれていたりすると、労務費が分かるのは月が締まってからになります。出面は、毎日その日のうちに残すほど原価が早く見えるようになる記録です。
Sitrom-CCでの出面の扱い
■作業日報で、作業者ごとに出面を入れる
Sitrom-CCでは、工事ごと・日ごとの作業日報に、その日の作業者を登録し、作業者ごとに開始時間・終了時間・休憩時間などを出面として入力します。作業者には自社の社員のほか、協力会社(業者)の作業員も登録できます。前日と同じ顔ぶれなら、日付を選んでコピーできます。
■番割の予定が、そのまま日報の作業者になる
番割で工事に割り当てた社員は、日報・出面の画面に反映されます。予定を組んだ時点で日報の作業者がそろうので、現場では実績との違いを直すだけで済みます。協力会社に専用のアカウントを発行すれば、協力会社が自分で番割を確認し、日報を登録することもできます(番割とは)。
■労務費として、工事原価に積み上がる
自社社員の労務費は、勤務日数に労務単価を掛けた額に、通常残業・休日残業・深夜勤務の時間にそれぞれの単価を掛けた額を足して求めます。協力会社の作業員(労務外注)も、勤務日数に労務単価を掛けて集計します。これらは「日報基準」の原価として、実行予算や工事台帳に、請求書を待たずにその日のうちに反映されます(実行予算とは・日報基準と請求基準の記事)。
労務単価はあらかじめマスタに登録しておくので、現場の担当者が単価を調べて計算する必要はありません。
会社ごとに違う出面の取り方と、Sitrom-CCのカスタマイズ
出面は「誰が・いつ・何時間」という単純な記録に見えますが、誰が入力し、誰が確かめ、どの単価を掛けて原価や支払にするかは会社ごとに違います。Sitrom-CCで実際に作り込んできた例を、架空の会社に置き換えてご紹介します。
■A社(発電所の現地工事。協力会社の作業員が大半)――協力会社が自分で出面を入れる
現場に入る作業員の多くが協力会社の人で、元請の担当者だけで全員分の出面を集めるのは手間がかかる、という会社です。A社向けには、協力会社ごとの画面を用意して、協力会社が自社の作業員の実績を自分で入力できるようにしました。作業時間は「8 時間で 1 人工」として人工に換算し、日報はお客様がいままで使っていた様式のまま、協力会社ごとにシートを分けた Excel で出力します。
■B社(電気設備工事。常用と請負の協力会社が混在)――同じ出面を常用と請負で分ける
同じ協力会社でも、人工で払う「常用」の日と、一式で請け負ってもらう日が混ざる会社です。B社向けには、外注の作業員の出面と費用の伝票に「常用/請負」の切り替えを付け、工事台帳では業者ごと・常用/請負ごとに金額を合計して見られるようにしました。
■C社(夜間の工事が多い)――昼・夜・昼夜通しで単価を変える
道路や鉄道まわりのように、昼の作業と夜の作業、昼から夜まで通しの作業で単価が変わる会社です。C社向けには、出面で作業者ごとに「昼・夜・昼夜」を選ぶと、基本の単価に倍率を掛けるのではなく、時間帯ごとに決めた単価(昼夜通しなら昼と夜の単価の合計)で労務費を積み上げるようにしました。
■D社(部門ごとに管理者が出面を確かめる)――確認が済んだ出面を締め、労務費を作る
現場の出面を部門の管理者が確かめてから、経理が労務費を計上する会社です。D社向けには、出面を「実働確認表」として部門の管理者が確認し、経理が監督の人件費と常用の工賃を作ったら、その部門の実働確認表を変更できないようにしました。社員の時給は社員ごと・月ごとに違うため、社員×月の時給単価を CSV でまとめて取り込んで使います。
業務の進め方は会社ごとに違うので、Sitrom-CCは標準の機能をそのまま押し付けず、貴社のやり方に合わせて画面・帳票・計算を作り込みます。いまの出面の取り方と、誰が確かめているかを、お問い合わせよりお聞かせください。
関連する用語
- 番割とは … 出面の「予定」にあたる人員配置表
- 実行予算とは … 出面から積み上げた労務費と比べる原価の計画値
- 支払査定とは … 協力会社への支払額を決める処理
- 出来高とは … 作業の進み具合を金額・数量で表したもの
紙の出面表や Excel の出面帳をどう置き換えるかのご相談は、お問い合わせより承ります。